大きくする 標準 小さくする
  • トップ
  • 対話録
  • 母なる地球、ガイアとの対話④~「万物の霊長」とは~

母なる地球、ガイアとの対話④~「万物の霊長」とは~

2011/10/26

セ萬金(韓国にある世界一の防潮堤。海岸を埋め立てて作られた)のように、酷く自然を破壊しながらも、この開発によって人間がより豊かになり、多くの利益を得ると考える人々がいます。
今日、このような論理が世界の人々の心を支配しているようです。人間のこうした行為を、ガイアはどのように見ていますか?


際限のない人間の物質的欲望を表している、国家的・世界的な姿の一面ですね。
より大切なものがなんなのか、人間が忘れてしまって久しいです。目の前の実益を追求する心が人々の心に満ちています。途方もない論理や名分を立て、自然と環境を破壊しながら、本来の自然がどうなってしまうかについて関心がありません。また、みんなが一緒に犯した罪であるため、誰の責任でもない状態になってしまっています。

自然は何も言いませんが、もうこれ以上耐えることのできないレベルになると、恐ろしい復習を始めることになります。
繊細な自然を理解する心と、本来の自然と一緒に生きようとする心を持たなければなりません。自然がいつでも人間の思うままに制御され調節されるものではないと、早く気付くことを願っています。自然が危険水準に達し、すでにかなりの時が経ちました。

人間は、動物に対する理解と感覚に比べ、自然に対するそれがあまり発達していないように思います。ところが本人たちは「人間は万物の霊長である」と考え、地球上の他の生命体をも無下に扱うことがあります。「万物の霊長」という言葉についてはどうお考えですか?

人間という種は地球星において、大きな影響力を持つ役割を担っています。地球や他の生命体を破壊することもできますし、逆に自由意志に基づき発達した技術や進化した心と愛によって、多くの生物に恩恵を与えることもできます。人間は自由意志が与えられた種なのです。そのため地球という星で、役割上大きな影響力を持っているのです。
現在の人間の意識水準と文明は、地球星の破壊を加速させているものであり、多くの生命体を無視し踏みにじっていると言えるでしょう。
万物の霊長という言葉を恣意的に解釈し、すべての生命体を思うままに扱うことはあってはならず、愛を基盤においた他の生命体との共存を通じ、共に進化していくことを考える必要があります。
万物の霊長とはそのような主導者になることを意味しています。

人間たちが物質的に豊かになるに従い、より幸せになったかと言うとそうでもないようです。生活環境は良くはなりましたが、鬱病、精神疾患、自殺などの症状に苦しむ人も増えています。人間が直面しているこうした不幸の根本的原因は何でしょうか?

「無駄な欲望」です。人間は他の生命体と異なり、無駄な欲望を持っています。それが人生に本当に必要なものなのかを考えるより、自分を目立たせアピールすることを好みます。それが満足できなかったり、相対的劣等感や剥奪感を感じたりすると、憂鬱になり不幸になるのです。
人間は本来、小さな土地で農業をしながら、自分の人生を美しく育てることができます。しかし、人間たちは現在、巨大な物質文明の中でただ流されてしまい、幸福を見失っている状態なのでしょう。
人間たちの欲望の大部分は、実際の生活に置いて必要ない部分です。自分がしなくても良いことを、あまりにたくさんこなしながら生きています。
人間の生活に対する全般的な修正と再考が必要と言えます。

そうですか…人間のあり方について、もう一度考えてみようと思います。明日もあなたに会えることを期待しています。



(続く)

twitterで共有